人材採用において、最適な手法を選択することは組織の成長に不可欠です。近年注目を集めている「紹介予定派遣」は、一般的な「登録型派遣」とは異なる特性を持ち、採用戦略において有効な選択肢となり得ます。
本記事では、紹介予定派遣とは何か、登録型派遣との違いを徹底的に比較し、企業が導入するメリットについて詳しく解説します。人材採用の新たな可能性を探る上で、ぜひご一読ください。
1.登録型派遣とは?多様な働き方に対応する柔軟なシステム
まず、登録型派遣について確認しましょう。登録型派遣は、求職者が派遣会社に登録し、希望やスキルに合った派遣の仕事を紹介してもらうシステムです。派遣スタッフは派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で業務を行います。契約期間が満了すれば契約は終了し、派遣先企業に直接雇用されることは原則としてありません。登録型派遣は、企業にとって短期的な人材ニーズへの対応や、様々なスキルを持つ人材を柔軟に活用できるメリットがあります。
登録型派遣の主な特徴
- 採用目的: 一時的な人員補充、繁忙期の対応、専門スキルを持つ人材の活用など
- 契約期間: 期間を定めた雇用契約(数ヶ月単位で更新する場合が多い)
- 直接雇用: 原則としてなし
- 選考: 派遣会社が派遣スタッフを選考・決定
- 費用: 派遣期間に応じて費用が発生
2.紹介予定派遣とは?正社員採用を前提とした新しい形
一方、紹介予定派遣は、一定期間(最長6ヶ月)派遣スタッフとして就業した後、派遣先企業と派遣スタッフ双方の合意が得られれば、正社員または契約社員として直接雇用されることを前提としたシステムです。
紹介予定派遣の主な特徴
- 採用目的: 将来的な正社員・契約社員としての採用
- 契約期間: 最長6ヶ月の派遣期間(双方合意の上で直接雇用へ移行)
- 直接雇用: 前提としてあり(双方合意が必要)
- 選考: 派遣会社による書類選考・面接に加え、派遣先企業による面接・適性検査などが実施される場合がある
- 費用: 派遣期間中の費用と、直接雇用に至った場合に紹介手数料が発生
3.徹底比較!紹介予定派遣と登録型派遣の違い
項目 | 登録型派遣 | 紹介予定派遣 |
---|---|---|
採用目的 | 一時的な人員補充、柔軟な人材活用 | 将来的な正社員・契約社員としての採用 |
契約期間 | 期間を定めた雇用契約(更新あり) | 最長6ヶ月の派遣期間(直接雇用を前提) |
直接雇用 | 原則としてなし | 前提としてあり(双方の合意が必要) |
候補者評価期間 | 派遣期間のみ | 派遣期間を通じた実務評価が可能 |
採用決定権 | 派遣会社 | 派遣先企業 |
費用発生タイミング | 派遣期間中 | 派遣期間中+直接雇用決定時 |
採用までの期間 | 短い傾向 | 通常の採用活動より短い場合がある |
ミスマッチリスク | 比較的高い | 派遣期間での見極めにより低い |
候補者の意向 | 短期的な就業や多様な働き方を希望する場合が多い | 長期的なキャリア形成を希望する場合が多い |
4.企業が紹介予定派遣を導入するメリット
紹介予定派遣は、企業にとって以下のような多くのメリットをもたらします。登録型派遣と比較することで、その優位性がより明確になります。
- 採用ミスマッチの防止: 登録型派遣では難しい、候補者のスキルや適性、社風との適合性を、実際に業務を体験してもらうことで見極めることができます。これにより、採用後のミスマッチによる早期離職のリスクを大幅に軽減できます。
- 候補者の能力を実務で評価: 登録型派遣では書類や面接のみで判断しがちな候補者の能力を、紹介予定派遣では派遣期間中に、業務遂行能力、コミュニケーション能力、問題解決能力などを、実際の業務を通して多角的に評価できます。
- 採用コストの最適化: 通常の採用活動にかかる広告費や選考にかかる時間、労力を削減できます。登録型派遣のように派遣期間に応じて費用が発生するだけでなく、採用が決定するまで高額な費用が発生しないため、無駄なコストを抑えられます。
- 早期の戦力化: 派遣期間中に基本的な業務を習得してもらうことで、直接雇用後のスムーズな立ち上がりを期待できます。登録型派遣からの直接雇用切り替えよりも、双方の合意形成がスムーズに進む可能性があります。
- 採用活動の効率化: 派遣会社が一定のスクリーニングを行った候補者を紹介するため、企業側の選考プロセスを効率化できます。登録型派遣と同様のメリットに加え、より長期的な視点での選考が可能です。
- 潜在的な優秀人材の発掘: 公募や登録型派遣では見つかりにくい、潜在的な優秀な人材を発掘できる可能性があります。
- 柔軟な人員計画: 派遣期間を利用して、人員計画の調整や、将来的な組織構成を検討する期間を設けることができます。登録型派遣と同様の柔軟性を持ちつつ、長期的な視点での人材確保が可能です。
- 候補者の意欲向上: 直接雇用を前提としているため、派遣スタッフのモチベーションが高く、積極的に業務に取り組むことが期待できます。登録型派遣と比較して、よりエンゲージメントの高い人材を確保しやすいと言えます。
5.紹介予定派遣を検討すべきケース
紹介予定派遣は、登録型派遣と比較して、以下のようなケースで特に有効な採用手法と言えるでしょう。
- 専門性の高い職種: 登録型派遣では見つけにくい、専門スキルや経験を持つ人材を、実務を通して見極めたい場合。
- 社風との適合性が重要な職種: 登録型派遣では判断が難しい、チームワークやコミュニケーション能力が求められる職種。
- 採用に慎重を期したい重要なポジション: 将来の幹部候補など、登録型派遣での短期的な評価では不十分な、慎重な見極めが必要な場合。
- 採用活動に時間やコストをかけられない場合: 登録型派遣での都度発生する費用と比較して、長期的な視点でのコスト効率が高い場合があります。
まとめ
紹介予定派遣は、登録型派遣と比較して、企業が採用におけるミスマッチのリスクを低減し、効率的かつ効果的に優秀な人材を獲得するためのより戦略的な手段と言えます。登録型派遣との違いを理解し、自社の採用ニーズに合わせて紹介予定派遣を検討することで、より質の高い人材採用を実現できるでしょう。
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